こまどりん

マイペースがたまにキズ。

絵本

「きりのなかのはりねずみ」

作/ユーリー・ノルシュテイン、セルゲイ•コズロフ 絵/フランチェスカ・ヤルブーソヴァ

 

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ひが しずんで、あたりが うすぐらくなってきました。はりねずみは、こぐまのいえに、でかけます。ふたりで、おちゃを、のみながら 星をかぞえるのです。

こぐまの大好きな、のいちごの蜂蜜を持って出掛けるはりねずみ。森の中で色々なことにあいながら。。

「ドキュメント72hour」は好きな番組でよく観ていて、東京の絵本専門店の回でこの絵本がちらっとクローズアップされた。

その時に見た絵が、あんまりにも素敵だったのでタイトルをメモしておいた。図書館でそういえば!と思い出し借りてきた。

可愛いくて美しくて、なんともほっこりする。中でも、蝶々かと思うような綺麗な"銀色の蛾"が舞うページ。蝶々ではなくて美しい蛾、というところがいい。

 

本を借りた。

長い盆休み、図書館に朝から出かけて何冊か借りた。私の本棚にはもう、本の入る隙間がない。

 

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凪良ゆうさんの新刊、「汝、星のごとく」

文庫本を待とうかと思ったけれど、待てない。

小説現代を2冊借りて、昨日今日で一気に読み終えた。

風光明媚な瀬戸内の海に育った高校生の暁海と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂。二人は、惹かれ合い、すれ違い、成長していく。

暁海と櫂の、17歳から32歳までの物語。

親を捨てられず、自分の人生を半ば諦めたように生きる暁海と、夢を掴んだものの、夢見がちな母を見捨てられない、とことん優しい櫂。

フィクションではあるけれど、二人が抱える日常はとてもリアルで、だからこそどうかこの二人が幸せになってほしいと思いながら読んだ。

後半はボロボロと涙が出てしまい、顔は涙と鼻水でぐちゃくちゃになった。鼻をかんで息を整えて、エピローグに向かう。そして最後のページをめくった時、この本のタイトルの意味を知り、私はまた大号泣したのだった。

とてもよい物語なので、沢山の人に読まれるといいな…。