こまどりん

マイペースがたまにキズ。

8月16日、水曜日、台風の後。

マンションの入り口、白砂利の中から三日前の朝、テッポウユリ(というらしい)が、雨の滴をまとってパッ!と咲いていた。三つ子のテッポウユリ、あと二つも遅れて花が開きそうだったのに。雨と風に当てられて今朝は可哀想な事になった。

汗だくになってベランダ側に取り付けた日除けが、いっそ気持ちよい位に全落ちしていた。女のする事はこんなもんだろう。明日また挑戦。

お供えの桃を下げて冷やして食べる。皮をむくそばから色が変わる。別に誰にも見せないが綺麗な方を上に皿に盛った。甘かったり渋かったりする切り身。仏さんが先に食べたから渋い、などと母はよく言った。

伊集院静さんの犬のエッセイは所々に共感する一節があり、楽しく悲しく寂しく、読み終えた。その中で、『墓参に行ったと報告する人は表情も声も清々しく聞こえるし、何か大切なことを今日はしました、という感じであれは何なんだろう』というような一説があり、伊集院さん曰くあれは『人間が安心、安堵を覚えた折にあらわれるものだろう』と書いていた。

先日の墓参り、寺の手前を曲がったところで何だかしらん有り難いよ〜な気持ちがしたのは、安堵を感じていたのかぁ…などと思った今年の盆。